ご訪問感謝致します。ここは個人による非公式のヲタブログです。女性向注意。 取り扱う作品の原作者様、及び関係諸団体様とは一切関わりありません。 日記とスザク受け/ギアス妄想を書き綴る予定。 何かございましたら拍手・メールフォームその他からお願い致します。
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前作スザク視点
)))))))
朝、枢木スザクは目を覚ました。
何か、夢を見ていたような気が少しする。
「…あれ?」
鼻と眉間に力が入っている。
頬が何かで冷たい。
寒さに耐えて、もぞもぞとシーツから手を出して目のあたりを触れたら濡れていた。
「何で…泣いてるんだろ…」
その日はルルーシュの誕生日だった。だからスザクは数日前に買ったたプレゼントの包みを鞄の横においた筈だった。
それなのに、何故かプレゼントの包みがない。
時刻は6時少し前。今日はルルーシュの起き掛けを祝おうとナナリーと示しを合わせている。
「弱ったな……昨日絶対に鞄の隣に置いておいたはずなんだけど。」
何処にいったんだろう。
部屋を見渡すが、殆ど何もないと言える程に殺風景な部屋のどこにも陰はない。
「泥棒…なわけもなし。」
泥棒が来れば、軍人の自分がわかるだろう。寝起きの涙といい、せっかくのルルーシュの誕生日だというのに。こういう日に限って!
時間が迫るにつれて焦りもつのり…
(…ま、いいか。後でゆっくり探して……後で渡せば。)
朝食を作るのだから、もう出ないと時間が間に合わない。自家製味噌や昨日の内に下ごしらえを済ませておいたパック、材料の袋を携えてスザクはクラブハウスへと向かった。
ついてない事は何度も起こるものだと朝食をテーブルに並べている最中にスザクは実感した。
ナナリーに借りたふりふりのエプロンが気恥ずかしいとか、そういうものではない。別に服や格好に関してはどんなものでも特に頓着はしていない。おしゃれにはそれなりに気を使ってはいるつもりだけれども。
(…こんな時に限って…)
眉間に自然と険しい皺が寄っている自覚がある。
まさか、仕事が入るなんて…ポケットで震える携帯を無視しようとするも、従来の生真面目な性格から叶わない。電話を出れば申し訳なさそうな声でセシルから連絡があった。
朝、枢木スザクは目を覚ました。
何か、夢を見ていたような気が少しする。
「…あれ?」
鼻と眉間に力が入っている。
頬が何かで冷たい。
寒さに耐えて、もぞもぞとシーツから手を出して目のあたりを触れたら濡れていた。
「何で…泣いてるんだろ…」
その日はルルーシュの誕生日だった。だからスザクは数日前に買ったたプレゼントの包みを鞄の横においた筈だった。
それなのに、何故かプレゼントの包みがない。
時刻は6時少し前。今日はルルーシュの起き掛けを祝おうとナナリーと示しを合わせている。
「弱ったな……昨日絶対に鞄の隣に置いておいたはずなんだけど。」
何処にいったんだろう。
部屋を見渡すが、殆ど何もないと言える程に殺風景な部屋のどこにも陰はない。
「泥棒…なわけもなし。」
泥棒が来れば、軍人の自分がわかるだろう。寝起きの涙といい、せっかくのルルーシュの誕生日だというのに。こういう日に限って!
時間が迫るにつれて焦りもつのり…
(…ま、いいか。後でゆっくり探して……後で渡せば。)
朝食を作るのだから、もう出ないと時間が間に合わない。自家製味噌や昨日の内に下ごしらえを済ませておいたパック、材料の袋を携えてスザクはクラブハウスへと向かった。
ついてない事は何度も起こるものだと朝食をテーブルに並べている最中にスザクは実感した。
ナナリーに借りたふりふりのエプロンが気恥ずかしいとか、そういうものではない。別に服や格好に関してはどんなものでも特に頓着はしていない。おしゃれにはそれなりに気を使ってはいるつもりだけれども。
(…こんな時に限って…)
眉間に自然と険しい皺が寄っている自覚がある。
まさか、仕事が入るなんて…ポケットで震える携帯を無視しようとするも、従来の生真面目な性格から叶わない。電話を出れば申し訳なさそうな声でセシルから連絡があった。
『ごめんなさいね、スザク君…休暇申請は貰っていたけど、どうしてもこの日じゃないと都合がつかないらしくて。ロイドさんには言っていたんだけど。』
「いえ…仕事ですから。」
心から申し訳なく思っているセシルの声に仕方ないと思いつつも声が硬くなるのは止められなかった。
了解する旨だけを伝えて携帯を切る。
(生徒会の皆ともナナリーとも約束してたんだけどな…)
諦めて一つため息をつく。
(早く…早くブリタニアを変えて、ルルーシュとナナリーが幸せに暮らせる世界を作らなきゃいけないんだ。)
これ以上、ゼロが、自分の手を汚さないうちに。
(…違う、ゼロなんてどうでもいいんだ。どうでもいいけど、だけど…)
ルルーシュはだってゼロじゃない。信じれる間は信じないと。そうじゃなきゃ、自分はルルーシュと戦ってる事になってしまう。
(…ルルーシュが、自分の手を汚してる事になってしまう。手を汚すのは、自分だけでいいんだ。)
7年前から、それは自分の仕事だ。
(もっとも汚れてるのは手だけじゃないけれど。)
嘲りが生まれる。
と同時に扉が開いてルルーシュが入ってきた。
「おはよ、ナナリー、ルルーシュそれから……お誕生日おめでとう、ルルーシュ。」
寸の前の醜い笑みにならないように、忘れたように、ルルーシュが生まれてきた事に感謝を込めて言葉を紡ぐ。
(ルルーシュにも、ナナリーにも、醜いものは見せちゃいけない。)
汚してはいけない。ただでさえ、この綺麗な世界に場違いな自分がいるんだから、出来るだけ汚さないようにしないと。
そして…そして―――――ルルーシュとナナリーが安全に暮らせる世界に。ルルーシュが望むなら、皇帝にもなれる世界に少しでも早く、速く。
「スザク…」
「ごめんね、キッチン勝手に借りちゃった。あと…プレゼント、家に置いてきちゃったみたいで…。」
驚いた顔をしているルルーシュに嬉しくなりつつも反面、バツが悪くて頭を掻きながらルルーシュの顔をじっと見つめる。
「あ、いや…」
少し照れて困った顔をするルルーシュ。頬が赤くて、でもまだ驚いていてきっと思考が戻ってきてない。
「だから、せめて朝食でもって。この味噌、僕が作ったんだよ。あ、ルルーシュ、お味噌は大丈夫だったっけ?」
「あぁ。納豆はダメだが。」
そのまま畳み掛ければ、まだ心あらずという様子で、それでもきっちりと丁寧に答えてくれる。
7年前と食の趣味が変わってないようでほっとした。
「良かった」
「とても、嬉しいよ。ありがとう。スザク。」
そういうと、ここでやっと落ち着いたのだろう。余裕のある、でも、7年前から変わらない優しい微笑みで嬉しそうにしてくれる。
視線を下に向ければ、ルルーシュの声音で嬉しそうにしているのが伝わっているのだろう。嬉しそうにやっぱり綻んだ笑みを見せるナナリーがいる。
二人の表情がもったいなくて、一つ一つ忘れないように見てしまう。幸せを実感する。
会話を続けていながらも、多分どこかでスザクはその時を大切に、二人との時を、声を表情を、忘れないように一心に傾けていた。
話しが進むにつれて生徒会の去年までのルルーシュの誕生日会の話になった。
去年までのルルーシュとナナリーの生活に、二人の世界を汚してしまう自分がいない事に安心しているものの、その姿が見れない事が残念でもある。
自分が知らない二人の今までの生活。
「残念だな、今年もそんなルルーシュの姿、見れないかもしれない。」
言うなら今だろうと思いナナリーとルルーシュを気にしながら告げるべき事を告げる。
「仕事、入っちゃってさ。」
「そうか…」
ルルーシュの残念そうな顔に申し訳なく思いながらも少しだけ不謹慎にも嬉しかった。
自分がいない事を残念がってくれているという事実が。
「遅くなるのか?」
「そうだね…今日中に帰れたらいいんだけど。」
複雑そうな顔を見せるルルーシュが近づいてくる。どうしたのだろうかと思った。ひょっとして、遅くなってもいいから来いとでも言ってくれるんだろうか。だとしたら…嬉しい。
そう思いながらも、自分に都合のいい展開を望む思考に呆れた。
「…今日を過ぎても終ったらこっちに帰って来い。」
コツンと額を小突かれて驚く。…本当に?夢ではなく?――ついていないと思っていたけれど訂正しなくてはならないだろう。
今日はついてる。でも…明日も平日で学校がある。遅くに訪れれば明日の学業に支障を来たす。ただでさえ、追いつけない勉強でルルーシュに迷惑をかけているのにこれ以上は…
「でも…迷惑に…」
「それが、お兄様のプレゼントですか?ふふ、素敵なプレゼントですね。」
訪れるのが何時になるかもわからない。辞退しようとしたら、すかさずナナリーに追い詰められた。
そう言われると…断る理由はないし、断れる筈もない。なにしろ、ナナリーとルルーシュが望んでくれるなら、それ以上に嬉しいことはない。
「わかった。必ず終ったらこっちに来るよ。」
「あぁ、約束だ。」
何に安心したのだろうか?力が抜けたような、それでも今日一番の嬉しそうな微笑みにスザクは嬉しくなる。小指を絡めてくれるルルーシュに懐かしさを感じて何度か揺らす。
「うん、約束。」
(帰ってこい…か、ありがとう、ルルーシュ)
ありえないとは分かっていても、ナナリーとルルーシュの家族にいれてもらえたみたいでとても嬉しい。逆に、自分がプレゼントをもらった気分だった。
「ルルーシュ、これからの君の人生に数多くの幸せがありますように。」
約束をしただけで嬉しそうにしてくれるルルーシュ。その側で見守っているナナリー。いつも通りなのに目が離せなかった。
不意に、泣きそうになるのを何とか耐える。
(……あれ?また…)
今朝といい、なんだか変だ。何でだろう?…二人の顔を見ていてぼんやりと不安が襲う。もう、会えないような……
(何考えてるんだか。だって絶対に、さっきの約束だけは、守るから。どんな事より優先させて。)
―――――――――――光が、視界を覆った。
カワサキにあるKMFの工場への視察。ロイドが改良提案し、それにそって改良されている筈のKMFの動きのチェックとランスロットの動きを見せ付けて内部の意気を高める事が今回の仕事だった。
たいした仕事とは言いがたいが、こういった地味な仕事の積み重ねで恩を売る事も必要だ。特に特派は。
微妙な立ち位置にありながらも持っている技術からか、必要とされる事が多いのだろう。今回が初めての事ではなかった。
しかし、必要とされているにも関わらず先方の方に優位性を感じるスケジューリングを組まされる事が殆どで、多分、それには名誉ブリタニア人のスザクが必ずつれていかれる事が原因だ。
それでもランスロットの操縦には不可欠なのだから仕方がない。
今まで通りの奇異の視線と陰で囁かれる口さがない言葉の中で、いつも通りに機体の前でロイドと打ち合わせをしている時にそれは起こった。
――――――ドッ――――
「……ッ!」
大きい音と供に光が視界を覆った。
セシルがこの場にいない事に感謝して咄嗟に近場にいたロイドを庇う。
続いて襲いくる衝撃の最中、幸せそうに笑う幼馴染の顔が見えた気がした。
酷く、まぶたが重い。
「ス………ク…く…ん!…スザ……ん!」
遠くで声が聞こえる気がしたけれど、それよりも耳の奥がわーんわーんと鳴っていて良く聞き取れない。
腹部が酷く熱くて、背中が酷く厚ぼったく感じた。
おかしいな、パイロットスーツは丈夫だけれど伸縮性が優れていて厚ぼったさは特に感じない筈なのに。
がくがくと体が揺らされている気もするけれど、自分との間に水があるような、間接的な気がした。
ゆらり、ゆらり、ゆらり…そう、この揺れは馴染みがある。
木の上だ。
裏山の。
よく、ルルーシュと登った……。
(何で、そんな所にいるんだろう。早くクラブハウスに帰ってルルーシュのお祝いにいかないと、間に合わない)
何に?……そう、誕生日に。誕生日に間に合わなくなる。
生徒会で過剰なお祝いをされて、困った迷惑そうな顔をして、それでも嬉しそうにしているルルーシュがいて、それを見て笑いながらおめでとうって言うんだ。
だから、早く帰らなきゃ、僕ははやくクラブハウスに帰らなきゃいけないんだ。
だって約束したんだ、ルルーシュと。だから早く帰らないと、絶対にあの約束は守るって決めたから。
だって約束したんだ、ルルーシュと。だから早く帰らないと、絶対にあの約束は守るって決めたから。
「スザク!」
聞きなれた声がした。今、一番聞きたい…下を見下ろすとルルーシュがいた。
おかしい、だって今クラブハウスにいる筈じゃ、何でそんなとこにいるんだい?
「何いってるんだよ。寝てたのか?ナナリーが君を呼んでいるんだ。」
あ…そっか、ごめん、俺、寝ぼけてたみたいだ。
「ったく、木の上で寝れるなんて君は変だ。それにこの寒さじゃ風邪引くぞ。」
うるさいな、俺はお前と違って体鍛えてるんだから風邪は引かないんだ。折角いい夢みてたのに台無しだ。
「夢?どんな夢をみてたんだ?」
忘れた、けど、お前とナナリーと一緒だったな。
「当然だな。」
自信満々な奴だな。あ…そうだ。
「何?」
お誕生日おめでとう、ルルーシュ。お前に会えてよかった。一回しかいわないぞ。
「うん?」
…お前のこと、大好きだ。
”””””””””””””””””
文章力が欲しいです。
思わせぶりにしときながら、実は入院中。退院した後、軍を止めろ止めないで痴話喧嘩します。
っていうのもありですよね。
”””””””””””””””””
文章力が欲しいです。
思わせぶりにしときながら、実は入院中。退院した後、軍を止めろ止めないで痴話喧嘩します。
っていうのもありですよね。
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